2007年6月 9日

【映画感想】好きだということがどうして分かるの?

歓びを歌にのせて(2005)

出演: ミカエル・ニュクビスト, フリーダ・ハルグレン, ヘレン・ヒョホルム, レナート・ヤーケル, ニコラス・ファルク
監督: ケイ・ポラック

あらすじ
心臓病により引退せざる得なかった世界的指揮者・ ダニエル。彼が療養先に選んだのは、少年の頃逃げるようにして出てきた田舎の故郷だった。 少年の頃のダニエルを誰も知らない新しい生活の中で、町の聖歌隊の指揮者をすることになり・・・・・・。

静かな映画です。音楽が人の中に大切なものとして出来上がっていき、大きな響きとなり心を動かす過程を見ているようでした。

その中で一人一人のしがらみとかしこりとかそういう思いが、自分のすぐ側にある事柄のように伝わってきて苦しい。

指揮者の方の目が印象的でした。人に対して疑問や愛情や戸惑いを隠さない目です。
音楽をずーっとやってきた人にとって、この村の人ってのは包み隠されない「人」ってやつだったのかなぁと思いながら見ました。

印象的だったのは、ダニエルと愛情に素直な女性(名前忘れた)のやりとり。
ダニエルにひたむきに愛情を向けていた彼女が、ダニエルにだまされたと誤解して怒りをぶつけるシーン。

「何故好きだということがわかるの?」という問いへの答え。

「一緒にいると幸せ」「いつもその人のことを考えている」

この言葉は最後の最後にダニエルにとってとても素晴らしいものになるのだけど・・・・・・。
その言葉が素敵だなと思ったりしました。

うーん。最後のシーンは切ないけれど。
でも、あの麦畑の中、少年の手を掴んだダニエルの思いはきっと、救われたんだなぁと思ったりです。

でもね。やっぱり「生きてこそ」なのだと思うのです。うう。

2007年6月 1日

【映画感想】愛情と恐怖と懐疑と。

プルーフ・オブ・マイ・ライフ(2006)

出演: グウィネス・パルトロウ, アンソニー・ホプキンス, ジェイク・ ギレンホール, ホープ・デイヴィス
監督: ジョン・マッデン

あらすじ
才能を持ちながら、数学の天才である父 (アンソニー・ホプキンス)の看護をするため大学を中退したキャサリン(グウィネス・パルトロウ)は父の死後、気力を失った生活をしていた。 そこに現れたのは父の教え子だったハル(ジェイク・ギレンホール)。父が残した膨大なノートから、 研究の欠片などを探すために家を訪問してきていたのだった。葬儀のためキャサリンを訪れた姉(ホープ・デイヴィス)は、 父と気性と才能の似ている妹も父のように精神病とならないか心配し、手元に置こうとする。 それに反発するキャサリンはやがてハルと心を通わしていった。そんなハルにキャサリンは一冊のノートを渡す。 世紀の大発見の証明に興奮するハルだったが、キャサリンがそれを「父ではなくて私が証明した」と言ったことから事態は変わり・・・・・・。

天才とはやっかいだな。
キャサリンの不安、ハルの愛情と少しの嫉妬、そういうのにもう気持ちがゆらゆらゆらゆらさせられて、きー!って感じ。もっとシンプルに、 シンプルに行こうよ!と思っても、自分が傷ついたり相手が傷ついたり、 傷つけたくないと思ったり傷つけられたくないと思ったりしているうちに、第3者からはよくわかるものも、わからなくなるんだろうな・・・・・ ・。

姉のキャサリンへの「心遣い」は、キャサリンにとっては余計なお世話で、姉にとっては姉なりの償いなんだろう。姉はそれで満足だけど、 キャサリンにとってはどちらにしても姉の自己満足にしか映らない。それに姉が気付かない。そんな、 なんか人の思いと人の思いがなかなか重ならないことに切なくなってくる。

しかし、一番苦しいのはキャサリンの「私がお父さんから奪った・・・・・・」というような台詞のあたり。
最後の最後に明かされる真実から、その台詞を辿ると、本当にキャサリンのことを考えると切なくなる。
なんて不自由な日々を送ったんだろう。

そんな日々が、少しでも彼女へ愛情を注ぐ人によって解かされていけばいいのに。

しかし、何が一番心配って、お人よしすぎるハルのことが心配だよ。
いや、もう包まれたら幸せなんだろうけどさ。

2007年5月23日

【映画感想】「ネバーランド」はどんなところですか?

ネバーランド(2004)

出演: ジョニー・デップ, ケイト・ウィンスレット, ダスティン・ホフマン, フレディ・ハイモア
監督: マーク・フォースター

あらすじ
Amazon.co.jp
   劇作家ジェームズ・バリが、未亡人シルヴィアとの出会いをきっかけに、名作「ピーター・パン」 を書き上げるまでを描く感動作。1903年のロンドン。新作の芳しくない劇評や、妻とのぎくしゃくした関係に悩むバリは、 シルヴィアと4人の息子たちとの交流に安らぎや生きる喜びを覚えていた。 父の死を心の傷としている三男のピーターに書くことのすばらしさを伝え、病気を抱えたシルヴィアを気遣うバリ。やがて舞台「ピーター・パン」 は初日を迎えるが…。
(斉藤博昭)

いい映画を観たなぁ・・・・・・と純粋に思えました。
冒頭のバリの「不作」劇を通じての「純粋に劇を楽しめなくなった大人たち」と、最後の「ピーターパン」の劇を通じての 「まだ劇を楽しむことのできる大人たち」とか。それだけでも、いろいろと考えてしまいました。「評価」 を通じてしか判断できなくなってしまってはいけないなぁと。そう思うと、バリの用意した「25席」は、大人たちからそういう「批評」 とかそういういつしか作り上げてしまった「めがね」を外す配慮だったのかなと思ったり。

そして、シルヴィアと4人の息子達との交流。特に「ピーター」の揺れ動く思いに切なくなってしまった。

でも、放っておかれた妻は、やっぱりかわいそうだなぁと思う。

あと、素晴らしいと思ったのは「想像」と「現実」の混ざり方。後半では劇「ピーターパン」と「現実」が上手に重なって。 特に最後の最後。現実と「ネバーランド」が重なったところは、もう涙がボロボロでしたわ。綺麗で、そして、 その重なりがいろんな心象風景になってるんだろうなぁと。

まぁ、一番好きなのは、あの「ピーターパン」の名シーン。ティンクが死にそうになったときに、真っ先に「あの人」 が拍手し始めたところ。いやー。あれはかわいいし。それに、やっぱりいつまで経っても人はそういう「純粋に楽しめる心」 ってのを持っていられるのかなと思ったよ。「あの人」は「あの人」なりに、精一杯いろんなことを考えて接してきたんだよね。 悪い人じゃないんだよね。と思うと、さらに切なし。

2007年5月13日

【映画感想】たった一人の人をずっと愛すること

蝉しぐれ(2005)

出演: 市川染五郎(七代目), 木村佳乃, 緒方拳, 原田美枝子, 今田耕司
監督: 黒土三男

あらすじ
内容(「Oricon」データベースより)
藤沢周平原作の同名小説を映画化。江戸時代を舞台に、とある下級武士の生き方を、 日本の四季折々の美しい風景を織り交ぜながら描いた人間ドラマ。

ボロボロに泣きたくて借りてみました。
中盤のCMでよく使われてた、切腹した父の死体を大八車で運ぶ文四郎とそれを手伝うふくのシーンで、ボロボロと泣いてしまった。夏で、 蝉が鳴く炎天下。あれが春とか秋とか冬とかじゃだめだ。うるさいほど蝉が鳴く、 生命が一瞬のうちに大爆発しているような炎天下じゃないとあんなに泣けない。

話的には、「あー詰め込んだなぁ」という感じです。日本の風景はとても美しいし素晴らしいんだけど。なんか、 必要以上に風景を見せられていて、時間の流れを自然に感じることができなかった。

たとえば、文四郎が欅の館を訪れて、再度訪れたときに1年経ってるとか。
ふくと出会って、再度ふくの手紙に誘われて会うときに、数年経ってるとか。

台詞がなかったら絶対に分からない。そこは自然に「ああ、結構経ったのか」って思わせてくれないとしんどいと思うのですよ。

しかし、市川染五郎の静けさとか、木村佳乃の美しさとか。文四郎とふくの子供時代の2人の演技とか。すごくいいなぁと思いました。 だから、演出とか繋ぎとかが・・・・・・やりすぎ感があって・・・・・・うーん。
ただ、とても静かな場面で流れる岩代さんの音楽は、非常によかったと思います。

あと、文四郎の最後のほうの台詞。「それを生涯のたった一つの悔いとしております」というような感じの台詞が、 とてもとても印象に残っています。

Amazonのレビューとか見てると、「原作のほうが素晴らしい」とか書いてありました。この映画でも結構気に入っちゃったので、 さらによい原作とはどういうものなのか、気になって気になって仕方がないのです。

蝉しぐれ (文庫)
藤沢 周平 (著)
出版社: 文芸春秋 (1991/07)

2007年3月10日

【映画感想】少しは羨ましい。

みなさん、さようなら(2004)

出演: レミー・ジラール, ステファン・ルソー
監督: ドゥニ・アルカン

あらすじ
Amazon.co.jp
   末期ガンの父の最後を「楽しいものにしてほしい…」と願う母親の言葉を受けた長男が、 長年の父との諍いを終わりにして、幸せな最後を演出しようとする。設備の整っていない公立病院に父のための特別の病室を作らせ、 父の親しい友人たちを集めて、最高の環境を作り、その中で、父は毒舌をはきながらも息子を受け入れていく…。
   アカデミー賞最優秀外国映画賞を受賞した感動作。死に向かってゆく男の姿を、 これほどユーモラスに楽しく感動的に描いた作品が、これまであっただろうか。主人公は人生諦めきれず、当然、悔やむ思いもある。しかし、 それを家族がしっかり受け止め、愛情を降り注いで、彼の死をやさしさで包み込むのだ。 誰もが主人公の最期をうらやましいと思わずにいられないだろう。(斎藤 香)

予想通りには近くコミカルで、予想からは遠く感動した。

浮気はするわ、偏屈親父だわ、素直じゃないわで、ろくでもないヤツだなぁって思ってたけど、最期の最期に、 あれだけの人に囲まれて死ねたということは、彼がそんな風な人でも、周りにいくらも愛情を注いできた結果なのかなって思う。

彼の生き方はよくわからない。誠実でないように見える。
でも、その答えはあの最期にあるんだろうなぁ。
そして、周りの人の深い愛情が返ってくるんだろうなぁ。

最期の方で息子に言う言葉。
あんなに愛溢れる言葉はないだろう。
「お前のような子供を・・・・・・」。

最高の褒め言葉であり、凍った壁を一気に溶かしてしまった。

2007年2月11日

【映画感想】女の気持ちはわからねぇ。

PROMISE<無極>(2006)

出演: 真田広之, チャン・ドンゴン, セシリア・チャン, ニコラス・ ツェー
監督: チェン・カイコー

あらすじ
Amazon.co.jpより
   幼いころ、貧しさから抜け出せるのなら、 真実の愛を放棄すると神に約束した少女と神から俊足を与えられた奴隷の青年がいた。そして無敗の将軍は、 一筋の涙でおのれは破滅すると神に告げられる。その3人が出会ったとき、神との約束を揺るがす力が動きだした…。   (斎藤 香)

映像がとても美しい。ありえないような超人が出てくるんだけど、その映像の美しさにファンタジーだなぁと許してしまう。
とくに、神様が出てくるシーン。そして、傾城が「この衣の中を見たいものはいるか」と問いかけるシーン。
そして、やっぱり無歓の扇での舞はすごーく美しかった。

4人の登場人物が出てきて、それぞれ「傾城」「崑崙」「光明」「無歓」という名だけど、 それぞれがその名を背負ったような宿命を持っている。中でも、私が一番共感したのが「無歓」。最後の最後に、「傾城」 を狙っていた理由を告白するのだけど、そこでようやく彼の名が「無歓」である意味を知り、哀しくなってしまった。

しかし、「傾城」の気持ちは最後までわからなかった。彼女が本当に愛したのは「崑崙」「光明」のどちらだったんだろう。「光明」 への涙は、あれは本心じゃなかったのかどうか。

んで、最後は無極から逃れることができたのか。

いい意味で、わからない映画だなぁと思った。

2007年1月30日

【映画感想】男の色気ってやつだわ。

ルパン(2005)

出演: ロマン・デュリス, クリスティン・スコット・トーマス, パスカル・ グレゴリー, エヴァ・グリーン
監督: ジャン・ポール・サロメ

あらすじ
内容(「DVD NAVIGATOR」 データベースより)
モーリス・ルブラン原作によるルパンシリーズの「カリオストロ伯爵夫人」を元に、アルセーヌ・ルパンの生涯を描いたアクション大作。 カリオストロ伯爵夫人を助けたルパンは、フランス王家の宝石を巡る抗争に巻き込まれていく。

私はこういうコスプレ映画(という言葉があるかどうかは疑問だけど)大好きなのですよぅ。
なんかの雑誌の広告みてから、見たかったのですが、なかなか手を出せないでいたのです。というか、映画からちょっと遠ざかっていたのですよ。
で、ようやく見ることができました。

正直、ルパンは原作も読んでないんです。私が知ってるのは「ルパン三世」ぐらいのもの。
で、ほぼ初ルパンなのですが、いやー・・・・・・良いです。

なんすか、あのルパンは。フェロモンが・・・・・・うはー・・・・・・。
私が一番好きなのは、ルーブルでの「薄紫っぽい」衣装のルパンです。あの変な眼鏡が素敵。
そして、お約束のシルクハットにちょびひげのルパンも、もうもうもうものすごーく素敵でした!
色っぽい~!!
あの、女性の首や手首からアクセサリーをすっと抜き取るあの手つき。なんていやらしいんだ(笑)。

そして、カリオストロ伯爵夫人の美しいこと!!
お年を召されているのだけど、お年など考えられないぐらい美しく色っぽく艶やか。
あんな風に年を取れたらいいなぁ。
カリオストロ伯爵夫人をエスコートして、行ったサロン。
ルパンは夫人の求めるままにカジノに夢中になっている女性たちから、イヤリングやネックレス、ブレスレットを盗んでは夫人の身に付けていく・ ・・・・・。
あの流れがとても美しくて、キュートで、でも目の前で同じイヤリングしてる女性がいたら気づけー!!って感じですが。

まぁ、でも、ストーリー的には決して楽観的なものじゃなかったですけどね。

結構、重いですね。父と息子の確執。裏切りと伝わらない本当の思い。その果てに失う大切な人。

カリオストロ伯爵夫人の思いと、ルパンの思い、クラリスの思いの交差を考えると、伯爵夫人のことは許せないんだけども、なんか、 かわいそうになってしまうんだよなぁ。

やっぱり、美人だからかー。

2006年8月27日

【映画感想】 この世には不思議なことなど何もないのだよ、関口君

姑獲鳥の夏

2005
実相寺昭雄
堤真一, 堤真一, 永瀬正敏, 阿部寛, 宮迫博之, 原田知世

公開から1年も経ったのですねぇ。見に行こう見に行こうと思っていて、回りの不評に気がそがれ、 ようやくTSUTAYA半額の日に借りてきて見ました。

やはり、原作のほうが面白いというのは仕方なく、「原作」は「原作」、「映画」は「映画」と割り切ってみると、 それなりかなと思います。
かなり後半だるかったですね。

ただ、この原作を読んだとき(高校時代だなぁ)、映画の演出というか、絵が頭に浮かんでいて。ここはこうしたほうがいいだろうとか、 映像が浮かんでいた分、あまりにもちゃちな演出に「はー?」と思ったりはしました。

舞台じゃないんだから。
あのスポットライトはなんやねん。
あの「うぶめ」はなんやねん。
あのグルグルはなんやねん。
余計すぎるんじゃ。

端折った感は、私的にはほとんどなかったので、あの「わざとらしい演出」さえなかったらと残念でなりませぬ。

大げさな演出はいらない。なんかスクリーンとこちら側が一体になるような空気感が無ければ 「この世には不思議なことなど何もないのだよ、関口君」とはならないかと。

はー。もったいないなー!!くそー!!(←やっぱり映画は映画と割り切れてないらしい)

あ、でも、堤さん大好きなので。あの美声を聞けたのだけでも私的には嬉しかったです。
「あなたに用はないんです。お母さん」

あー。斜め後ろから囁かれてみたいー!!

2006年5月29日

【映画感想】妻が伝えたかったことはきっと。

MAKOTO
(2005)

出演: 東山紀之、和久井映見、哀川翔、室井滋、ベッキー
監督: 君塚良一

あらすじ
マコトは、 死んだ人たちの残された思いを見ることが出来る監察医。死んだ人たちの声を聞き、その無念や悲しみを昇華させていた。 そんな彼にもずっと残っている思いがあった。未だ部屋に残る交通事故で亡くなった妻の姿。仕事や死者の声を聞くことに精一杯で、 1人寂しい思いをさせていた妻は一体何を伝えようとしているのか。

話の内容や、シーンの流れはとても好きなのです。
もう少し東山演じるマコトが暗い感じでもよかったのかもしれない。
じとじととした思いの中に場違いなぐらい浮いたベッキーの存在が、これまたいいんだなぁ。

シーンや間の取り方もとても好み。下手にすると軽い内容になりそうなところを、ちゃんと締めている感じがした。

んだがしかし。
ドクター・スカーペッタの「検死官」シリーズを読んでいた私としては、監察医のすること一つ一つに「むきゃー!」となった。
それは、最初から見るんじゃねぇの!?みたいな。
検死官と監察医じゃ違うのかねぇ。

爪の間に何が残っているのかとか、見直す前に見るべきところじゃないのー?
とか思ってたら半分冷めちゃったんですなぁ・・・・・。

でも、やっぱり展開的に、妻が伝えたかったことは「事故」のことや「事件」のことと考えがちだけど、本当に伝えたかったことはきっと 「ごめんなさい」なんだろうなぁと思ったりした。
マコトさんに、あんなこと言ってごめんなさい・・・・・・だろうなぁ。

2006年5月21日

【映画感想】恋愛を料理で表現できる女性。

バベットの晩餐会 Babette's Feast
(1987)

出演: ステファーヌ・オードラン/ビルギッテ・フェダースピール/ボディル・キュア/ ビビ・アンデショーン
監督: ガブリエル・アクセル

あらすじ
厳格なプロテスタントの牧師を父に持つ美しい姉妹は、 恋や可能性を捨て、神に仕えるものとして生きてきた。年を重ねた二人の下に、フランスから革命の中、処刑されかけた女性・ バベットが逃げてくる。革命で夫も息子も失い、いくところがない彼女を二人は請われて使用人として雇うことになった。それから14年。 すっかりと田舎の暮らしにとけこんだと思われたバベットだったが、宝くじが当たり思わぬ大金を手にすることになる。
それでフランスに帰ってしまうだろうかと心配する姉妹だったが、バベットは始めて彼女達にお願いをする。
そのお願いは姉妹の父の生誕100年の記念の晩餐会を、自分に用意させて欲しいということだった。

私は美味しいものが大好きで、美味しいものを食べるととても嬉しくなります。
そんな気持ちを、芸術と言う言葉で表せば、こういうことなのかもしれないなぁなんて思ったりする映画でした。
淡々としているのに、最後に素晴らしい余韻を残してくれる、とてもよい作品だと思います。

まるで御伽噺のように綴られる、素朴で美しい田舎の風景。
二人の男性と姉妹で織り成される過去と、バベットが来てからの現在。
その静けさと美しさ、台詞がなくとも仕草と表情で豊かに綴られる感情が、ドラマティックでないのに冒頭から心をひきつけて離さないのです。

穏やかな田舎のくり返しの日常は、信者たちが年老いるごとに些細なことでおこるいざこざでギクシャクした雰囲気を孕んでいきます。
そんな中、バベットのもとにもたらされた1万フラン。それをもとに、バベットは素晴らしいフランス式のディナーを作っていきます。

海がめ、うずら、牛の頭。みたこともない食材が取り揃えられていく中、それを見た姉妹は「とんでもないことを許してしまった」 と不安がります。信者のみんなに「何を食べさせられるかわからないの」と涙ながらに訴えるのが、とってもかわいい! それを聞いて信者達は、 バベットのことも好きなので「食べない!」ともいえず、とにかく「わしらは料理の話はしないでいような」と「美味しくても、 それを表情に出さないようにしような」「この舌は、牧師さまの思い出を語る以外にはつかわないようにしような」と、固く誓い合います。 それがまたまたかわいいんだ!!

そんな信者達のなかに、フランスの将軍が「牧師さまを敬愛していたので、晩餐会には是非出席したい」とやってきます。 バベットの素晴らしい料理が出された晩餐会が始まります。最高級の料理を、信者達は黙々と食べ、 ただ1人フランスの将軍だけがこの料理の素晴らしさを絶賛します。

「すばらしいワインだ」という将軍の言葉などに、「そういえば牧師さまはこうおっしゃっていた」 などと話を変えてはぐらかす信者達がとてもかわいい。

信者達は、フランスの将軍が大絶賛しても、「美味しい」などとは言わない。
けど、その表情が「美味しい」と語っているようで、どんどんと和やかになっていく。
些細ないざこざも、お互いに許しあう。料理が出る度に幸せに満ち溢れた場になっていくことに、どきどきしてしまいました。

最後はみんな、手を取り合って賛美歌を歌う。

そんな信者達をみている姉妹も、穏やかで幸せそうな顔になっていく。

バベットの料理で、みんなが幸せになる。「美味しい」とか「素晴らしい」という言葉がなくても、 その表情で幸せになっていくのがわかる。そんな柔らかな雰囲気が本当に美しい。

久しぶりに、展開にも台詞にも余計な華美さのない、美しく素朴で心に染み入る映画を見たと思いました。

2006年3月30日

【映画感想】この主人公、笑ったりしないよなー。

born 
ボーン・スプレマシー 
THE BOURNE SUPREMACY

2005年/アメリカ
監督:
ポール・グリーングラス
出演:
マット・デイモン, ジョーン・アレン,ブライアン・コックス,フランカ・ポテンテ

  ストーリー
記憶を失ったCIAの工作員、ジェイソン・ボーンは過去を捨て恋人のマリーと新しい人生を過ごそうとしていた。
しかし、絶えることのない悪夢。実際にジェイソン・ボーンを執拗に追う影があった。一方、 ベルリンではCIAの女性諜報員パメラが囮作戦の途中、襲撃を受けて資料を奪われてしまう。その襲撃の後には、ボーンの指紋が残っていた。

淡々としたアクションがたまらない。
「ボーン」シリーズ第2作目。
ボーンがポーカーフェイスで淡々と、大げさでないアクションを続けていく。その緊迫感が大好きなのさ。
パメラがボーンを追っていながらも、逆に追われるシーン。そのシーンと対応するような最後。
これ3部作か5部作か忘れたけど、絶対に次も見ますよ。
独特の空気が大好きなんだー。

2006年3月11日

【映画感想】クローサー


クローサー 
closer

2004年/アメリカ
監督:
マイク・ニコルズ
出演:
ジュリア・ロバーツ,ジュード・ロウ,ナタリー・ポートマン,クライブ・オーエン

ストーリー
ロンドンで引き寄せられるように巡り会ったフォトグラファーのアンナ(ジュリア・ロバーツ)、小説家のダン(ジュード・ロウ)、 ストリッパーのアリス(ナタリー・ポートマン)、そして医師のラリー(クライブ・オーエン)。ダンのいたずらで巡り合ったアンナとラリー。 ダンはアリスという恋人がいながらも、アンナに惹かれていた。そんな中繰り返される情愛・嘘・嫉妬で4人の関係は、様々に変化していく。

なにが面白くて見てしまったのか、今でもわからないけど。
同棲しているダンとアリス。 ダンのいたずらでめぐり合い、結婚したアンナ。ダンとアンナが惹かれあい、お互いのパートナーに真実を打ち明けることで、壊れてしまう。 かといって、ダンとアンナが結ばれるわけでもなく。アリスとが接触しっちゃって妙な感じ。ダンとアリスも修復できたわけでもなく。
なんか、会うたびに「やったのか、やってないのか」とかそんなんばっかりか!という会話ばっかりだったんだけども・・・・・・。
あの会話のタイミングとか言い回しとかは、英語が分かっている人なら面白いのかもしれないなぁと思いながら、ボケーと見てしまった。
でも、見ちゃうんですよ。俳優の表情が好きで。
繊細で甘ちゃんなジュード・ロウも。切れるような美人で、でも少女っぽさを残しているナタリー・ポートマンも。落ち着きを見せながらも、 どこかかわいらしい。または、その正反対の表情を見せるジュリア・ロバーツも。素敵だと思うんだ。

気持ち悪いんだよなぁ、ラリー。
クライブ・オーエンの演じるラリーだけが、 本当に気持ちわるかった。
すごくいい声。どこかで聞いた声だなぁと思ったら、クライブ・オーエンって「キング・アーサー」でアーサー王やっていた人だわね。ああ、 どうりでいい声だと思った。声だけね。声だけ。
本当に気持ち悪かったよ、ラリー。計算高いのも、優しいようで全然優しくないところも。あのタイプに惚れられると、怖いだろうな。

モーツァルトの歌劇のような
なんか、要所要所でモーツァルトが流れてるなぁとか思ったら、モーツァルトの「コシ・ファン・トゥッテ」の曲が使われていたようです。 男女4人の物語で、「コシ・ファン・トゥッテ」とは、大変興味深いなと思いました。気が効いてる!
映画の内容も、どちらかというと映画よりも「劇」で見たいなと思いました。だから、歌劇の「コシ・ファン・トゥッテ」 がからんでいるのがさらに面白く感じたのでしょうね。うまいな。それだけは。

ただ、アリスの愛だけが・・・・・・分かるような分からないような。
私的には、どの恋愛もよくわからないけど、アリスの愛情だけはなんとなく、分かるような気がする。
彼女が一番、好きだな。なんか、自分の中の「愛すること」ということに一番真摯で一番誠実なんだと思う。
だから、急に「消えてしまったの」というのもなんかわかるし、とても切なくなってしまった。
ただ、消えてしまったからもう一緒にいられなくて・・・・・・ってのは、相手には残酷だよなぁとも思う。
あれは、ダンが・・・・・・うーん自業自得か。
知って壊れるぐらいなら、知らない振りをしていられると思うけど・・・・・・私は。つかなきゃならない嘘ならつける。
全てをさらけ出して許せるような関係は不可能じゃないかな・・・・・・。

2006年3月 3日

【映画感想】オーシャンズ12

オーシャンズ12 OCEAN'S TWELVE

2005年/アメリカ
監督:
スティーブン・ソダーバーク
出演:
ジョージ・クルーニー, ブラット・ピット,ジュリア・ロバーツ,キャサリーン・ゼタ・ジョーンズ...他

ストーリー
前作で大金を盗まれたベネディクトの復讐から始まる。 2週間以内に彼に盗んだ金+利子を払わなければ殺されてしまう。大金を稼ぐためアムステルダムへ移動したオーシャンたちだが、 ベネディクトだけでなく、高名な泥棒「ナイト・フォックス」や腕利きの美しい捜査官・イザベルも彼らを狙っていた。

感想
面白いなと思ったのは「ジュリア・ロバーツ」と「ナイト・フォックス」のダンスと「お母さん」だけ。特に「ナイト・フォックス」 のダンスは芸術的なだけあって、なんだか逆に彼がかわいそうになってきた。いや、きっかけ作ったの彼だから、自業自得というかなんというか。
それ以外は、最後の10分ぐらいでちゃちゃーんとまとめましたよ~という感じ。
むしろ、その後のほうが面白いと思うんだけど。

これだけ俳優をそろえていると、誰かにスポット当てられないだろうけど。
逆にそんなに人数いらないじゃん?って思いました。あはは。
あ~。映画館まで行かなくてよかった。

2006年2月17日

【映画感想】ニューヨークの恋人 [TV吹替]

ニューヨークの恋人
2001/ 米
出演: メグ・ライアン, ヒュー・ジャックマン
監督: ジェームズ・マンゴールド

Story
1876年のニューヨーク。レオポルド公爵(ヒュー・ジャックマン)は、挙動不審な男スチュアート(リーヴ・シュレイバー)を不思議に思い、 追いかけていくうちに、現代へとタイムスリップ。スチュアートはブルックリン・ブリッジの下に126年の時を縮める通り道を発見し、 そこを通ってしまったレオポルドは、スチュアートの元恋人でキャリアウーマンのケイト(メグ・ライアン)と知り合い、恋に落ちていく…。 (Amazonより)

ついつい見てしまったよ、「ニューヨークの恋人」。
吹き替えは苦手なのにー!!

最近、こういう展開がわかる映画のほうが安心して見れます。
軽く楽しむ。精神的負担が少ない。
ちょっと捻ると「はまる」か「引く」かのどちらかになり、どっちかというと「引く」方が多いからかな。

なんか、邦画の人気が洋画より伸びるの分かる気がしますね。
新しい洋画で、わざわざ映画館に行こうという気があまりしないもの。

さて、「ニューヨークの恋人」。純粋に面白かったです。

「戦う現代女性」「白馬の王子様」。
んで、本当に「白馬の王子様」を実践しちゃったところは、笑ってしまった。すげぇよ、この映画!やってくれるよ!比喩なんかじゃなくて、 本当に「白馬の王子様」だぜー!と。そこだけで、かなり高ポイント(笑)

あとは、「紳士」が大好きな私に見事ツボったヒュー・ジャックマン。
ヒュー・ジャックマンのあの甘ったるさが前から好きですが、あの役は反則。素敵すぎ。
ちょっとセクシー。笑顔にトキメキv

「戦う現代女性」が、みんなあのラストを選ぶかどうかは疑問だが、(私なら迷わずヒュー・ジャックマン。昔の古き良き時代も魅力だ) それでもエンターテイメントとして十分楽しめました。テンポが上手いのかな。

うーん。吹き替えじゃないので見たい。
今回、メグ・ライアンの声があまりにもキンキンしすぎて、彼女にあまり感情移入できなかった。
何故、その人を選んだのですか、レオ様!という気持ちになりましたよ。 声って大切。

2006年2月 5日

PROMISE(見てませんが)

昨日、「PROMISE」という映画の特集番組をしておりましてね。
私、この「PORMISE」というのが「アジアのスターを集めたファンタジー作品」というあたりから、「うさんくせぇ・・・・・・」 と思っていたのですよ。
「中国のファンタジー映画」の「ワイヤーアクション」の不自然さに、イマイチ世界に入り込めなくて楽しめなかったという今までの経験から。

でも、映像綺麗ですね。
中国映画のこういうところ好きです。色彩感覚ですか?

へー。おもろいなぁ・・・・・・この色彩だけ楽しみたいなぁ。とか思っていて凍りつきましたよ。

真田さんやチャン・ドンゴンが出てるのは知ってました。
真田さんにはちょっと興味ありだったのですが。

ニコラス・ツェー!
なんて・・・・・・綺麗な人でしょう!
というか、あの役がいいんだろうな。
「無歓」
あー。私のツボにクリアヒットでございます。

久々に、出てる人の容姿に惹かれて映画を見に行こうという気にさせてくれるではありませんか!

ニコラス・ツェー。
好きだー!!

でも、あの映画の登場人物の名前がいいですね。
「崑崙」「傾城」「光明」「無歓」
それぞれの運命を表すような言葉。
漢字の偉大さと美しさを改めて感じました。

2005年10月21日

【映画感想】CODE46


CODE46 
code46

2003年/イギリス
監督:
マイケル・ウィンターボトム
出演:
ティム・ロビンス, サマンサ・モートン

  ストーリー
近未来は徹底した管理社会。違反者は「外」に追放され、過酷な生活を強いられる。 外国への移動もパペルを発行する会社によって個人の適合を調査され、管理されていた。その会社から偽造パペルが流出していることから、 ウィリアムは、調査に乗り出す。「共鳴ウィルス」で他人の心を読むことができる彼は、社員のマリアが犯人だと知る。だが、 妻子ありながら彼女に恋してしまったウィリアムは、嘘をつき・・・・・・。
タイトルの「CODE46」は法律。遺伝子が100%、50%、25%同一の者同士の子供を禁じるために、 「子供を作る前には必ず遺伝子検査をすること」とか「予定外に妊娠した場合、遺伝子検査をしCODE46に抵触する場合は、 医療的に介入する」とか「抵触することを知りながら妊娠は厳罰」といった内容の法律である。

 

なんとも冷たい未来
話的に、どこで盛り上がりどこで感動したらいいのか分からない、まるで朝の私のような低空飛行な展開なのだが、それで「つまらない」 と切り捨てられない何かがあった。
その低空飛行なイメージは完全に管理された未来への希望のなさであり、その低空飛行っぷりが徹底してるから「つまんねー映画ー」 では終わらなかったのだろうなぁなんて思ってしまう。
かといって、手放しで「おもしろいよ!おもしろかったよ!」と言える映画でもない。
友達に「どうだった?」って聞かれれば、「世界観が微妙に面白いんだけど、いろんなことが中途半端で、 その中途半端さが好きな人は好きだろうなぁって感じ?」って言うだろうな。

 

サスペンスってなんやろかー?
この映画、「ミニシアター」に分類されてました。 「ミニシアター」の「SF」と言えば、『ガタカ』を思い出し、その『ガタカ』は私的にかなりツボだったので(ジュード・ ロウを初めて知った映画でした)、なんとなく「おもしろいやろう」と判断。
だから、その何故、偶然あったような二人がCODE46に抵触するのか。つまり、同じ遺伝子を持ちえるのかというあたりに触れたとき、 「きたー! サスペンス!」とか思ったのに、あっさりスルー。何故!
そのまま、なんか「ウィルス」とかの感じで終わっちゃったけど。
でも、最後の最後に「本当のこと(浮気をしたあげくCODE46を侵した)を知りながらも笑顔で夫に接する妻」が一番サスペンスだと思った。

 

君の事を語ってください。
共鳴ウィルスで相手のことを知るには、相手が自主的に自分のことを何か話してくれないとだめらしい。
だから、ウィリアムは調査するときに「なんでもいいから自分のことを教えて」というのだけど、それに様々な人が答えるのが面白かった。
一番面白かったのは、「ソバカスフェチ」の人。「赤毛のアン」が最高傑作のポルノとか言ってたのが、なかなか面白かったね。
「なんでもいいから君のことを語って」といわれたらなんていうかなぁって思ったけど。
結構難しいね。最近、自分のこと再発見したけど、そのことも忘れてしまったよ。

2005年10月13日

【映画感想】みんな誰かの愛しい人

みんな誰かの愛しい人 COMME UNE IMAGE

2004年/フランス
監督:
アニエス・ジャウィ
出演:
マルリー・ベル、ローラン・グレヴィル、カイン・ボーヒーサ

有名大作家を父親に持つロリータは、 太目の自分を気にしている。会父の新しい妻はとてもスレンダーな美女。また、それが自分のコンプレックスを刺激するんだ。 ボーイフレンドだって、自分ではなくて父親目当てなんじゃないかと疑ってばかり。頑張ってる歌だって、だーれも気にしてくれないし・・・・・ ・。ロリータの歌の教師は売れない作家の夫にもってる。ロリータのこと、嫌だったけど父親が有名作家だとしって夫のために、 彼女の講師を続けることにした。最初は嫌だったロリータのことも、一緒にいるうちにだんだん親身になれるようになってきて・・・・・・。

みたいなお話。

タイトルがかわいいでしょ。 「みんな誰かの愛しい人」。
ちょっと最近「愛しい」なんて感情忘れている私に、必要な映画なんじゃない? とか思って見出したけど、実際は「イタタタタ」な映画だった。 いや、内容じゃなくて、私的に、だ。

 

みんなどこか見覚えがあるぞ。
フランス映画って結構日常的な空間を映画にすることが多いと思う。そのマッタリ感をどう楽しめるかで「面白い」 「つまらない」に分かれるんだと思うんだけど・・・・・・本当に登場人物が「身近」すぎて、かえって「イタタタタ」だった。
「自己中心的」有名作家の父親。「コンプレックスの塊」な主人公。「自分の体系気にしてダイエットダイエット」の継母。「ちょっと計算高い」 歌の先生。「自分は悪くない!」の友達。「神経質」な作家さん。
あー。わかるわかる。どれもちょっとずつ、「私」の要素。
やっばー。私ってこんなんなのー!? みたいな気持ち。
特に、「ロリータ」。私はあそこまで「卑屈」ではないけど、気持ちは痛いほどわかる。
だけど、セバスチャンに対する態度はあんまりだー!! って、似たようなことを昔友人にしたけどね・・・・・・。ああ、ロリータ。ますます、 私、親近感もっちゃうわー!

 

目ぇ覚ませ!!
といっても、もうほとんど人生形成されちゃった「自己中」 父はムリだとしても・・・・・・。
ロリータのあのキャラは、本当に身近すぎてつらかったよ。とくに「恋愛」がらみのセバスチャンに対するあの振り回し方は、どーよ。
マチューが来ないから誘ったのに、セバスチャンが肩に手を回したら「触らないで!」。
そんでもって、マチューがパーティするよーって言ったら「わたしはいきたいな。あなたはいかないの?」。
マチューに振られたら、セバスチャンに泣きついて。ええええええー!! みたいな。
君、甘え方上手いね(笑)
つか、フランス人だから? ちゅーも挨拶だからかー!!

 

謝らないフランス人
しかし、 この話。日本人なら成立しない話だなぁとも思った。
謝るもん。心になくとも、その場をしのげるなら謝れるもん。
フランス人、謝らないね。
「のだめカンタービレ」でもそんなシーンがあったけど、本当にフランス人って謝らないなーってあるいみ感心したよ。

でも、あれだよ。ロリータがかわいそうなのは、あの父親だからだよね。
かなり無神経な父親。ロリータもひねるわ、そりゃ。父親は父親なりに、悪気なくロリータを愛しているんだろうけどさー。それも分かるだけに、 なんともいえないけど。
ロリータはもっと父親に「怒って」よかったと思うわけよ。まぁ、あの父親だから・・・・・・あ、でも、ちょっとは反省の趣が出てたかな。 最後の方。

ま、一番かわいそうなのは「セバスチャン」だ。
苦労するぞー。いい人だから、苦労もいとわないかもしれないけどー。

とりあえず、最後は最後なりだったし。
なんか、本当に自分を振り返ってしまう映画でした。
「みんな誰かの愛しい人」。
その邦題は、うまい。けど、痛い。イタイのだ。

2005年10月 7日

【映画感想】エリザベス

エリザベス ELIZABETH

1998年/米
監 督
シェカール・カプール
出 演
ケイト・ブランシェット/ジョセフ・ファインズ/ジェフリー・ ラッシュ

この前、「続編が出るぞー」という記事を書いたけど、そのあと無性に見たくなって買っちゃいました。DVD。
んで、再び見てみました。

大学時代に見たのですよ。
サイトでずーっと感想を書いていたので、昔の感想を探してみました。すると。
「白塗りはみないとね!」

これだけ。

これだけ?

あのころ、いかに短い感想を書くかに凝っていたことがありますが、あまりにも短すぎる。あの当時、自分が何を思ったのか。 それが知りたかったのに、私の馬鹿ー!

 

エリザベス。「女性」と「女王」と。

ということで、見直しました。
うん。やっぱりイイネ。
ストーリー的には、結構さっさかさっさか進んでしまうんですが、その中でケイト・ブランシェット(@エリザベス)の見せる「顔」 がすごく好き。

私的には、そのケイト・ブランシェットに対してジョセフ・ファインズ(@レスター伯ロバート・ダドリー)が恋人役ってのが、 何気に違和感を感じたんだけど。ジョセフ・ファインズって好みの顔じゃないからかもしれないな。なんか甘っちょろいんだよ! 下マツゲがバシバシって感じで。

だけど、後半になってエリザベスとの関係がちょっとギクシャクしちゃって、「私には男妾が一人!」 とか公衆の面前で言われる役ならぴったりかもしれない。だけど、「男妾」って。もっといい言葉なかったのか。

だけど、なんであそこまでエリザベスが彼を愛せたのかが分からない。ただ、やっぱりエリザベスが女王になったことで、 ああいう立場になってしまったロバートと、「ただの女」でも居たかった(だろう)エリザベスの象徴としてのロバート、ということを考えると、 エリザベスは彼自身だけではなくて、女王でない昔の自分の名残を愛しているのかなぁという気もしました。
エリザベスが幽閉されるまでのキラキラとした時間。ロバートとダンスの練習をして、手を重ねるあのシーンの笑顔が、とても美しかった故に。

ロバートが「私は彼女を愛しすぎた」と悔いる姿が、さらに切なかった。

 

戸田奈津子さん、やってくれたわね!

あと、今回分かったことなんですが・・・・・・。
最後にエリザベスが白塗りの化粧をしながら、お付きの侍女に「私は処女になった」と言うシーンがあるんですよ。 あれの意味がずーっとわからなかったのですね。

あれだけ、侍女なんかに覗かれながら、ロバートといちゃいちゃしてたのに、「はぁ?」っていう感じだったのですが、あれは本来なら 「私は聖母マリアになった」と訳さなくてはならないらしいですね。

それで、ようやく作品の重みが一気に増しました。

あのシーンの前の、聖母マリアを見上げるエリザベスが強烈によみがえってきて。

そかそか、これのことかっ! と思いましたね。

あれは、彼女の覚悟。「これから私は何になればいいの。鉄のような女でいればいいの」と吐いた彼女の答えですよね。
はー。戸田さんの訳が変ってこと、最近知りました。
多少の言い回しの変さは仕方ないとしても、「処女」と「聖女マリア」じゃ、まったく違うじゃん。
しかも、私はキリスト教徒じゃないんだから、ちゃんと訳してくれないとそのまま受け取っちゃうよーん?

って感じでしたねー。

2005年9月23日

Movie Baton

穂高さん(@Novelism)からありがたくもいただいた「Movie Baton」 ようやくかけました!

Q1)Number of movie software that you own.(所有している映画ソフトの本数)
17本。
DVDやビデオは「借りる」。
繰り返し見るだろうなーと思ったら買います。

Q2)Movie that you saw most recently.(もっとも最近見た映画)

映画館で、という意味なら「オペラ座の怪人」。
ものすごく期待もせずに行ったら、かなりツボで感動した。
歌とか演出とかもいい。「仮面舞踏会」のシーンと冒頭のオペラ座がよみがえるような演出がかなり頭に焼き付いています。
そして、やっぱり怪人とクリスティーナ、二人の間に漂う色気が。

DVDなら「十戒」。しかも現在進行形。ようやく1枚目を見終わりました。
父のDVDコレクション(と言っても11枚)から、順番に見だしたところです。
「アラビアのロレンス」とか「ローマの休日」とか「トラトラトラ」とかね。
父が若い頃リアルタイムに見たという作品をちょっとずつ見てます。


Q3)Movie software that you bought recently.(最後に買った映画ソフト)

「エリザベス」
今度続編をするらしいので、買っちゃいました。
ケイト・ブランシェットのファンになったキッカケでございます。
ケイト・ブランシェットは声がいい・・・・・・。ジェフリー・ラッシュも出てますよ。この方も声がしぶいんだ!
歴史物というかコスチューム物の映画は大好きです。ストーリーがまずくても、舞台や衣装で楽しめる。
・・・・・・この作品は、ストーリー的にはイマイチですが、キャスティングと役者はむちゃくちゃいいです!

 

Q4)Five movies you see to a lot, or that mean a lot to you. (よく見る、または特別な思い入れのある5作)

5つに絞るのは難しい! 5つじゃ足りない!! 4つは絞れるんだよ。でも、5つめと6つめのどちらを出すかが迷うんだよー!!


「レオン」
うーん。多分、最多数で見ている作品。何度見ても、同じところで泣くんです。
マチルダがいいんだよね。目がいい。小さいのに色気があるのがすごくいい。
ジャン・レノもこの役が一番いいなぁと思います。
途中に出てくるブタの鍋つかみ。この前オーストラリアで類似品「コアラの鍋つかみ」を見つけて、買っちまいましたよ。
さてさて、ナタリー・ポートマンを見る度に「大きくなったなぁ」とか思っちゃうんですが、
この前「コールドマウンテン」を見たとき、ヒサビサにマチルダの目を見たなぁとか思いました。
あの役の画面の端でも光る目がすごくよかった。


「海の上のピアニスト」
音楽がすごく好きです。
とくに「愛を奏でて」。「image」というヒーリングミュージックを集めたアルバムにも収録されてるため、耳にした方も多いと思われます。
その曲を聞いてると、喉の奥がだんだん熱くなってくるんですね。
近づきたいけど近づけない。そっと見守りながら、言葉にはしないけど、真実愛を訴えているようなメロディが美しくて切なくてたまりません。
1900の生き方。彼の音楽が生まれてきた「場」というのを、ものすごく考えさせられた一品です。
端から見れば悲しい物語。でも、何故かその生き方に強く引かれるのです。平凡に幸せを追う生き方。それとも一瞬のきらめきを残す生き方。 どちらを私は欲しがっているのかなぁなんて思ったりするんですね。

 

「ネバーエンディングストーリー」
「幼心の君の名前」の下りは、衝撃でしょう。
現実と本の世界が交わるところ。あれに初めて触れたときの衝撃ってのはものすごかったです。
あれ以上の衝撃を物語で提示できるかというと、絶対にムリだと思うのです。

ま、一番好きなシーンは
「来いよ。僕がその、アトレイユだ!」というシーンですけどね。

 

「セント・オブ・ウーマン 夢の香り」
このアル・パチーノの見事な演技に引きずられました。
ぜったいに感情移入の出来ないタイプに感情移入して、メタメタになったのは初めてでした。

元軍人で全盲のフランクと、フランクの家族が旅行の間、彼の世話をバイトで頼まれた青年のチャーリーとの出会い。
フランクの毒舌っぷりとハチャメチャ振りに戸惑いながら、チャーリーは彼と行動を共にする。

人を突き放したようなフランクも、 チャーリーによって何か救われたような気持ちになっていくのがいい。
最後にフランクが若者たちの前でとある行動に出るんだけど、そこまでのチャーリーとのふれあいを思い出すと、 その言葉もその行動にも涙が出てしまう。
しばらく見てないけど、 いつまでも心に巣くってる映画なんですな。

「19 ナインティーン」
DVDなんてありませんよ。
多分、二度とお目にかかれない映画だと思う。だって、少年隊のアイドル映画なんですもの!
しかも、少年隊が19歳なのよ!? 19歳よ!? 今何歳よ!!
しかしね。アイドル映画といって侮るなかれでしたよ。
ストーリーがよかったのです。今見ると、「ありふれた話」と一笑に付すかもしれませんが、 初めて触れたSFとしてはかなりよかったと思われます。
「遠い未来からやってきた。僕たちは、恋人を殺すために」みたいなキャッチコピーだったと思います。
『人間』になるために怪物と化した人間を殺し続けるアンドロイド。
怪物となってしまった恋人を、この手で殺すために未来からやってきた少年達。
うわー、なんか言葉にするとひどく陳腐だな!!
だけどね。本当に切ないんです。
永遠のときを生きる怪物となってしまったイーストの恋人が、遠い過去のおばあちゃんであるミヤコを殺しに来て言う言葉。
「永遠の命に、何の意味があるの・・・・・・」
「永遠」という言葉をテーマにしたがる私の原点がここにあります。

 

Q5)People to whom you're passing the baton.(バトンを渡す人)

最近ご無沙汰っぷりに頼みにくいのですが、
えぬはらさん(@嬉遊曲) に頼もうかなと。お願いしやっす!