- 2009年8月15日 01:57
- 00:日記小説
ほろ酔いだった。
いつもなら運転専門。人を乗せて、送る役。
今日は助手席。
あまり飲まないお酒。梅酒サワーいっぱいでこの様。
たわいのない会話で、送ってもらうという小さな罪悪感を、眠たさからくる大あくびもこらえて埋めていく。
気分悪くない?
聞かれるたびに、申し訳なくなる。
お酒も弱い。......車にも弱い。
海際を走るその道は、山の形に添って最高に曲がりくねる。
気持ちが悪くないわけがない。
あくびをぐっとかみ殺して、うなずく。
大丈夫です。
助手席は、やっぱり居心地が悪い。
山をだいぶ下り、大きく曲がった道を抜けた先に、目の高さと同じところにぽっかりと月。
半月が黒い夜空に浮かんでいた。
そこから差し込む月光が、黒い海に光の道を渡す。
さざ波が見えた。
ああ、綺麗...・・・。
何がと問われて答える。
月が。
月の光が海に差し込んで...・・・。
と答えて、後悔する。
よそ見出来ない運転手に、無神経な言葉だったかと。
しばらくして
あ、本当だ。綺麗だ。
そう答えが返ってきて、安堵した。
安堵して気づく。
見てほしかったんだって。
そして、同じように、綺麗だって思ってほしかったんだって。
思ってもらえて、よかったなって。
一緒にこの道を通れてよかった。
送ってもらえて、やっぱり、嬉しかったのかもしれない。

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ま、実際のシチュエーションは、
運転席は、女の子だったんですが。
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